【マインドマップ書評】武器としての交渉思考丨瀧本哲史

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若さゆえの無茶な行動、無謀な交渉が、世界を変える――。

先日34歳の誕生日を迎えました。

30歳を迎えたときに、「もう冒険はできないなぁ」なんて思ったものですが(敵、増やしちゃいますね笑)、いつのまにか大冒険のまっただ中ですよ。

サラリー以外の稼ぎ方をしている人、経済的に完全に自立している人、そもそもお金という概念に全く比重を置いていない人、挑戦することが自然体な人、

お母さんたちでつくられるコミュニティ、ライフワークに生きる人、経済的に破綻してるのに楽しそうな人、

などなど、30代になってからいろいろな価値観に触れてきました。

その中で得た、今のところの結論。

幸福は、『人間関係』の中にしかない、ということ。そして人間関係のスタートは『会話』であり、人間関係を深めるのは『交渉』であると思うのです。

koufukustation

欲を言えばもっとはやく、20代前半に体験したかったのですが、タラレバを言ってもどうにもならないので、ぼくは先を見ます。

武器としての交渉思考

とはいえ、ただただひとりで人間関係を追いかけてもうまくいかない。人間関係って、相手がいて初めて成立するものだから。

つまり、すべての現実の変革は「初めにロマンありき」で始まるのです。

と同時に、夢や目標の実現には、ロマンだけでなく、それを実現するための「ソロバン」、つまり、金銭の裏付けや、それにかかる人・モノ・時間といったもののコストの計算が不可欠になります。(中略)

複数の人が集まってひとつの目標に進むときには、大きなビジョン(ロマン)と、それを実現するためのコスト計算(ソロバン)の両方が大切になるわけです。

そして、交渉こそが、そのロマンとソロバンをつなぐ役割を果たしてくれるのです。

ビジネスのシーンで語られるくだりですが、まんま人生論としても受け取れますね。

How can you change the world ?

How can you make money ?

英語圏の投資家が投資判断の際に経営者にする端的な質問。

お金ばかりと敬遠されがちな投資家というポジションですが、やはりまず見るのはロマンなんですよね。

→ 【投資家が「お金」よりも大切にしていること】

彼らは、「自分が困っている」と主張すれば相手は聞いてくれるはず、と考えてデモを行いました。しかしそれは、さきほど言ったように「子どもの論理」です。

交渉相手にテーブルについてもらうためには、「自分の立場を理解してもらう」ことより、「相手の立場を理解すること」のほうが大切です。

つまり、「僕が可哀想だからどうにかして!」ではなく、「あなたがこうすると得しますよね」という提案をするべきなのです。

なぜ日本のデモや市民の政治運動が社会を動かせていないのか?

それは、彼らの行動の多くが、ある意味「雲のようなもの」に向かって行われているからです。

官公庁や大企業をいくら取り囲んでシュプレヒコールをあげたところで、そこで働くひとりひとりの人は、「まあ自分個人に言われているわけではないしな」と思うのが自然な感情でしょう。(中略)

だから、各種のデモにはほとんど意味が無いのです。

ならば、どうすればいいか?

答えは明白です。

特定分野で強い力を持つ個人にアプローチし、交渉して、合意を結ぶのです。

たとえば……(後略)

最近のデモの姿を見て。

デモに意味がないとは言えませんが、ほとんど効力がないというのは著者の言うとおりだと思います。無力感に襲われるのはこの構図が見えるからです。

ただし一方で、数の力を感じてもいます。

無力感に襲われながらもデモを煽動するのは、数の力を行使するためでしょう。それがあって初めて、特定分野で強い力を持つ個人にアプローチするという著者のいう土俵にのれるのだと思います。

数の力で世論を揺さぶって、特定分野で強い力を持つ個人に、「あなたがこうすると得しますよね」という提案をする。

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