「ぼくは今まで、自分で考えて、自分で決めたことがないのかもしれない――」
そんな自己疑念がこの本を手にとったきっかけです。
自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていく――。
小学校と中学校は地元の公立で、高校は地域の進学校、大学で建築を選んだのは父と兄の影響。
就職も大学で建築を学んだので設計事務所。結婚すら成り行きに身を任せた感がある。
今の専業主夫という状態も――。
そう考えたら、怖くなりました。
「これは一体、誰の人生なんだ?」
“自分で自分の全責任を負う”というアタリマエのことが、とてもとても怖かったのだと思います。
自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていく――。
この本のコアメッセージ、心に刻みました。自分で決めるの、楽しいですよね。やっと思えるようになってきています。
武器としての決断思考
さて、『武器としての決断思考』。
ディベートの考え方をもとにした「決断思考」についてまとめた本です。ディベートの基本的な考え方、論理と反論の具体的な組み立て方など、ついつい避けてしまいがちな内容が論理的に積み上げられています。
日常にこそ役立つ「決断」のエッセンスがもりだくさん。練習問題もたくさん載っている骨太の新書です。
ぼくはディベートというものに苦手意識と嫌悪感があって、それは討論は他人を打ち負かすためのものだという思い込みからきています。
あと、高校生の時にディベート研究会みたいなのに入ってるのが、大体いけ好かないヤツだったんです(笑)
さすがに30代も半ばに差し掛かると、そんなことないだろうなってわかります。ディベートは知的なスポーツですねー。
ディベート思考の考え方
- 正解ではなく、「いまの最善解」を導き出す
- 論題は「具体的な行動を取るべきか否か」にする
- 問題が大きすぎて漠然としているときは、小分けにする
- 同時に複数の論題について考えることを習慣にする
「正しい主張」の3条件
- 主張に根拠がある
- 根拠が反論にさらされている
- 根拠が反論に耐えた
よくあるダメなパターンは、「賛否両論だから決めない」こと。(中略)いろいろな意見が出たら、それぞれの根拠に対して反論し合って、暫定的な結論にまでもっていかなければなりません。
すべての人はポジショントークから逃れられません。だから「正解はない」ですし、「すべてが正解」とも言えますよね。
ではどうすればいいの?どうすれば、まとまるの?
「正解を選ぶ」のではなく、「最善解を選び、真の正解にするために尽力する」
これこそが個人でも集団でもとれる、「いまの最善解」でしょう。本当に『武器』をいただいたような、切れ味するどい本でした。


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