
©2010熊本県くまモン
くまモンが公務員です。ぼくは公務員ではありません。
公務員のボーナスについて考えてみました。もらいすぎじゃないの!?という否定論ではありません。ボーナスとの兼ね合いで日本のおサイフ事情を俯瞰する試みです。
賞与(しょうよ)とは、定期給の労働者に対し定期給とは別に支払われる、特別な給料のことで、ボーナス とも呼ばれる。欧米ではいわゆる特別配当・報奨金の類である。
日本では、基本的には夏と冬の年2回支給される場合が多いが、企業によっては年1回や年3回といったところもある。また、もともと制度として導入していない場合もある。
目次
公務員のボーナスは年額どれくらい?
つい先日の12月10日に、国家公務員 に冬のボーナスが支給されました。
管理職を除く
夏のボーナスが同額からやや少ない程度支給されたとして、国家公務員には年額で130万円程度がボーナスとして支給されている ことになります。
上の数字は国家公務員のものです。地方公務員 は実質もう少し下がると思いますが、わかりやすくするために 同額と仮定 します。
公務員のボーナスは年額130万円程度
日本に公務員は何人いるのか?
国家公務員が約641,000人、地方公務員が約2,752,000人、合計で3,393,000人 です。
先ほどの計算のように 年額で130万円がボーナスとして支給 されているので、ボーナスの財源は 4,410,900,000,000円 です。
ゼロが多くてわかりませんね(笑)
4兆4109億円 です。
公務員は国家と地方合わせて 約340万人
ボーナスに充てる財源総額は 約4兆4千億円
では目線を変えて、日本の収支を見ていきましょう。
国のおサイフ事情はどうなってる?
公務員にボーナスを支給しているのは国と自治体ですが、ここでもざっくりまとめて国が支給しているという見方をしてみます。
日本という国を「株式会社 日本」と考えると、社員=公務員 で、お客さん=税金を収めている国民 です。
では、株式会社日本のおサイフ事情を見てみます。
はい、きちんとバランスしているように見えますね。では、内訳をみてみます。
なんと、歳入96兆円のうち41兆円が借金 でした。これは歳入の43%に及びます。年間23兆円の返済をしていますが、借入との差額18兆円が金利付きで毎月積み上がっていく借金地獄状態です。
民間の会社だったら破綻してます。それでも、特別賞与であり利益還元であるボーナスが出ているんです。不思議ですね。
否定するだけは簡単ですが、調べれば調べるほど複雑に捻れながらバランスしているので、改善案は残念ながら思い浮かびません。ただ、痛みを伴ってでももっとシンプルにすべきでは、と思います。
これを家庭のおサイフに置き換えると?
額が大きすぎてさっぱり実感がわきませんよね。では この数値を家庭レベルまでダウンサイジング してみましょう。
平均年収は400万と言われていますが、たくさんいる爺さんたちが平均値を引き上げているので、最も可処分所得が必要な年代の年収はどんどん下がっているとも言われています。
なので、ここでは年収を320万円に設定します。国家予算を一気に三千万分のイチにしてみましょう。
はい、こちらも表向きはバランスしてますね。
では内訳を見てみましょう。
あらら。収入320万円のうち、140万は借金 でした。
つまり、おサイフはどういう状況?
例えば、あなたの前に超絶イケメンが現れたとしましょう。性格もいいし、話も合う。
ただし、結婚を考えると収入がいかほどかも大切な条件。あなたは勇気を出して年収を聞いてみたところ、こう答えてくれました。
年収?320万くらいだよ
なお、女性が男性に求める希望年収はこちらによると500万以上だそうです。
あなたは、
320万か……すくないなぁ……(。・_・。)
と思いつつも、
でも、イケメンだし話も合うし……♡
ということでOKしてしまうかもしれません。
でも、
実質は年収320万円のうち140万円が借金だった
ということです。
結婚詐欺で訴訟を起こしかねない ですね(笑)
しかも、年間140万円を借り入れして、80万円を借金返済に充てていますので、年額で60万円ずつ借金が積み上がっていく ということです。その借金総額に金利が加算されていきますので、雪だるま式に膨れ上がっていくことになります。
これが日本のおサイフの現状です。
国の借金といえど、ギリシャのように他国から借りているわけではありません。日本の場合、銀行の負債(=国民の預金)を国がさらに借りているかたちです。国が借り入れてくれないと、銀行は破綻します。国は銀行から借りないと、国の財政がまかなえません。とんでもなく捻れた形で「安定してしまって」います。
ギリシャのように他国からの借金ではないので、「日本の通貨価値の信用が下がった → 各国が日本の国債購入を売却 → すぐに国家破綻」ということにはなりませんが、要は内部でごまかしているだけということです。
公務員ボーナス財源は国の支出にどのくらい影響をおよぼすのか?
ボーナスに充てる財源総額は 約4兆4千億円 でしたね。これは 国の支出96兆円の5%未満 です。
家庭サイズに直すと(/3千万)、146,000円(/年)の支出です。月額では、12,000円。
けっこうこれ、絶妙なコスト設定だと思うんですよね。少なくはないんですよ。でも、必要経費として、特別多いというわけでもない。「必要そうだから後回しにしよう」と誤判断されそうな絶妙な価格設定。
だからまかり通るんでしょうね。
まとめ 3つの意見
では国の財政を健全にするためにはどうしたら良いのか?となると、すみません、わかりません。ただ、痛みを伴ってでももっとシンプルにすべきでは、と思います。3点ほど、意見を書いておきます。
莫大な休眠預金をもつジジババの資金力を市場に開放しないとどうにもならない
マイナンバーもつまるところここを狙っているのではと思います。各世帯の預金残高を掌握しつつ「預金税」なるものを新設すれば、休眠預金からがっぽりお金を引き出せますからね。新しくお金を刷るのではなく、眠っているお金を起こすということです。市場活性化という意味では、これは間違ってない方策です。感情的に上手くはないですが。
もっとジジババが喜んでお金を出したくなる事業・施策が提示できれば良いんですけどね。自分のための介護料・医療費だけじゃなく……。死んでも相続税でがっぽりとられるんだから、どんどん社会に還元してほしいな、と思います。そして、還元したくなるような事業を見せるのが生産年齢であるぼくたちの使命なんだとも思います。
ジジババがお金を使ってあげたくなるようなことを考えよう
銀行という組織は過去のものになりつつあるのではないか
銀行の社会的役目は、断じて「国民のお金を保管すること」ではありません。「お金を必要としている人にお金を貸すこと」です。それによって銀行は金利収入を得られますし、事業者は将来得られるであろうまとまったお金を前借りできることになります。
でも、今って個人投資家からお金って借りられる時代なんですよね。さらには、一般人からも「クラウドファンディング」で資金調達ができる時代なんです。法案もあるんですから。
銀行があることのメリットはもちろんありますよ。現状、個人投資家が不動産を購入する場合は銀行借入に頼るのが本筋ですし、事業者も銀行から借入がないと一気に資金がショートするというところが多い(ほとんど?)でしょう。
でも、資金面の銀行依存が強すぎる、銀行に縛られている、という気もしませんか?
だって、国家予算すら銀行に依存してるじゃない。『銀行の負債(=国民の預金)を国がさらに借りて国家予算に充てている。でも国民の預金を市場に開放するために税制を変えようとしている』って、もうよくわからない。
資金集めについては今後もどんどん緩和されていくでしょう。そうなったときに、銀行という巨大組織の存在価値はあるのか?ってことです。10年後には消えてたりして……。金利0.0ウン%だよ?銀行に預ける意味って何?
根拠の無い銀行依存を見なおそう
社会保障は生活保護だけ残してあとはベーシックインカムにすればいいんじゃないか
生活保護ぐらいは残さないと大変なことになるかもね。だから残しておこう。そして他の社会保障をすべてベーシックインカムに統合すればけっこうな財源が確保できるのでは?
自己・病気で莫大な医療費がかかる!→ 生活保護申請ィ!
事業で大失敗し巨額の借金!→ 生活保護申請ィ!!
不慮の事故で未亡人!→ 生活保護申請ィ!!!
子どもが増えすぎて生活苦!→ 生活保護申請ィ!!!!
ジジババだけどお金を寄付しすぎて生活苦!→ 生活保護申請ィ!!!!!
いいじゃないですか(笑)
冗談抜きで、アリだと思いますけどね。どれくらいの財源確保できるかの計算は、ぼくにはできませんが……。
まずはフィンランドの国家的実験の動向をウォッチしよう
大変に長くなりましたが、こんなところで。


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