【残念な人の仕事の習慣】
山崎将志/2010.9.23初版/アスコム
3つのポイント
損してトク取れ
サービスよりもホスピタリティ
仕事はゲーム化してから始めよ
「損してトク取れ方式」
与えよ、さらば与えられん
『 求めよ、さらば与えられん 』はよく聞く言葉ですよね。
この言葉の真意はキリスト教の『( 神を )求めよ、さらば( 信仰が )与えられん』が本意のようですが、独り歩きしてモノ・コトを求めなければモノ・コトは手に入りませんよ、という解釈になっているようです。
これでは、いわゆるクレクレ星人になってしまう恐れが。そこで、『与えよ、さらば与えられん』です。
与えれば与えるほど入ってくるということ。物理法則的にもそうだと思います。無理やりですけど下のイラストを見てください。
無理やりでしょ(笑)
これはもう、まずは信じるしかないです。ぼくのまわりの『豊かで自由な人生をおくっている人』(←お金という指標は関係なく)は、全員といっていいほど GIVE & GIVE & GIVEN & SHARE の精神で生きていて、『与えよ、さらば与えられん 』を実践しています。まだまだ小さい範囲ですが、ぼく自身もその実感を得ています。
じゃあ、何を与えればいいのって?そんなに仰々しいものでなくてもいいんです。与えられるものを与えればいいだけなんです。まずは「相手の期待を超える」なんて考えないほうがいい。聖人君子じゃないんだから。
GIVE & GIVE & GIVEN & SHARE !
期待を超えるサービス
著者が感動した個人タクシーのサービスのエピソードが本の中にあります。マインドマップを見ていただければ概要は理解できるかと思いますので参照を。
著者はサービスという言葉でまとめていますが、高野登さんの ホスピタリティ の定義がとてもしっくりきました。
二重引用になりますが……
サービスは標準化されたもので、ホスピタリティは一期一会。ホスピタリティが標準化されてしまうと、ただのサービスになる。
究極的にはここまでいけば最高のホスピタリティが発揮できるとは思いますが、ぶっちゃけ、こういう定義をしてしまうからハードルが高いと勘違いされてしまうという懸念も感じます。勘違いですよ、勘違い。こちらの受け取り方の問題ですからね。
じゃあどうするの?って、本来的に「相手のために何かをする」というのは気持ちのいいことです。だったらそこにフォーカスすればいいんでない?という、それだけだと思います。
特別なことなんてする必要はないと思うんですよ。今自分ができることを、「私はこれができますよ」って、ちっさく発信すればいいだけ です。
今できることを、「私はこれができますよ」って、ちっさく発信!
仕事をゲーム化する
仕事は飽きるけど、ゲームは飽きない(笑)。「周りにずっと飽きずにしている人もいるよ!」という声も聞こえてきそうですが、そういう人は仕事をゲーム化しているというわけですね。
このゲーム化については、ぼく、苦手意識が根強いです。
報酬を用意すればいいのかなとも思いますが、そもそも物欲(というか欲全般)があまり強いタイプではない(と自分では思っている)ので、報酬ではなく、期日・経過・成果を数値ベースでうまくゲーム化していくのがいいのだろうなと思っています。
例えば、一日5本ブログ書いたらビール飲む、とか(笑)。いや、それなら、『1日3本1ヶ月続けたら炭酸水メーカー買う』のほうがいいな(笑)、体のためにも。これ欲しい!
トクとは何か?
著者は特に触れていないですが、この『トク』という言葉は2つの感じが当てられると思います。そうです、『 得 』と『 徳 』です。この2つをそれぞれ“ 時間・空間・仲間 ”の3軸で解剖していくと面白いと思いましたので、勝手に解剖していきますね。
トク | 時間軸 | 空間軸 | 仲間軸 |
---|---|---|---|
得 | 短期的 | 限定される | 限定される |
徳 | 長期的 | 拡張可能性あり | 拡張可能性あり |
トク=得
いわゆる「見返り」です。お金とかモノとか、目に見える報酬というもの。一つの仕事が終わるとそこで得られる『得』は限定的に決まります。
時間軸 で見ると、短期的です。タスクベースです。
空間的 に見ると、広がりません。これもタスクベースで限定的に決まります。
仲間的 に見ても、広がりません。タスクベースで仕事関係者に『得』が分配されますが、最小単位では自分だけ、大きくても家族レベルで留まります。
トク=徳
仕事とは、徳を集めることと言い換えれると思います。こちらは『得』と比べると集めるのに長期的な視点が必要です。スタートは難易度が高いかもしれませんが、流れに乗れば長期的な人間関係や『得』のリターンが得られるものだと思います。
時間軸 で見ると、長期的です。人間関係がベースですね。どんどん未来に伸びていく余地があります。
空間軸 で見ると、広がりがありますね。人間関係をベースに、もともとは2者間・2社間の付き合いが、どんどん拡張していきそう。楽しい。
仲間軸 で見ると、これはもう言うまでもないでしょう。『徳』は人間関係ベースなので。
『徳』とか言い出すといきなりスピリチュアルな気配が漂いますが(笑)、こうやって分析して定義付けすると面白いですね。
ちなみに、『得』が悪くて『徳』が良いという話ではないです。短期的な『得』も必ず必要ですから。持続可能性を考えたとき、『徳』を集めることにもフォーカスしましょうよ、ということです。
というわけで、いつもどおり書評から外れてどこかにぶっ飛んで行くぼくのブックレビューでした。


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