ゾゾタウンの「送料自由」を試したのでその仕組みと狙いついて書く

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「送料自由」という「購入者が配送料を自由に決めることができるサービス」をゾゾタウンが試験的に導入した(2017年10月1日〜)

一言で言うと、ツケ払いのときも思ったけど、

ネーミングのセンスある(いろんな意味で)

って感じです。

購入画面のスクショも載せつつカンタンに所感を書くのでぜひ読んでいってください。ではぞうぞ。

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今までは ¥4,999以上 なら送料無料

まず大前提として「今までの配送料はどうだったの?」というところだけど、

購入金額が4,999円以上なら送料無料、それ未満なら399円

というルールでした。

「一枚安いの買うだけなら送料かかっちゃうな、二枚買えば送料無料になるからそうしようかな」、くらいの感覚が、買う人の通常の気持ちではないかと思う。

「送料自由」では購入金額に関わらず配送料を選ぶ

で、試験的に導入された「送料自由」では、購入金額に関わらず送料を選ぶことができる。

転じて悪意のある言い方をすると、

「今までは4,999円以上の購入なら確実に送料無料だったのに、これからは送料を選ばなければいけなくなる」

ということやね。

具体的に購入画面を見ていきますね(画像はすべてゾゾタウン公式ページよりキャプチャ)

ORCIVALの厚手の無地ロンTです。

ざっくりした厚手の生地感と細身のシルエット、首周りの特徴的なカットが好きなんです。「コットンロード フレンチバスクシャツ」なんてかっこいい名前がついてます。

ただし税込¥9,504です。高い!(そんな話はどーでもいい)

カートに入れてみましょう。タップ!

さて、カートに入りました。

パッと目に飛び込むのは、

「送料はお客様がお決めください」

けっこう「うぉ!?」って思いましたよね。「いや、決めてくれていいよ」と。(この文言、けっこう悩んだんじゃないかな……投げやりにも聞こえる)

で、初期では¥400に設定されてる。

今まで送料無料だった4,999円以上の購入者にも分け隔てなくこの文言と金額が表示されます。

この金額が変えられるんだろうなーと右の三角をタップすると、下図のようにダダダーっと表示されるんですが、ここがちょっとダサい、というか、作為的。

なにが作為的かというと、

上図のように「¥400」がいちばん上にあってチェックがついており、それより高い金額が下に向けてズラッと並んでるんですね。初期画面がこれなの。

「400円が最低金額なのね」って誤解する人がでそう。

おいおいと思って上図落書きのようにスクロールしてみると、

隠れていやがったな、¥100!

まぁでも正直、「送料自由なのに0円を選べないの?」とも思いますよね。「削れるところは削りたい。ゼロにしたいのにゼロないやん」と。

そんなときはさらに下にある『その他』欄ですね。

「さっきのリストに0円も入れればいいじゃん」とも思いますが、0円をリストに含めるか別欄に分けるかで送料収益はだいぶ変わってくるでしょう。敢えて分けてるはず。作為的。

さて、しかたないので直接入力です。

「送料自由」のお言葉に甘えて最低金額である0円を手動入力し、購入決定画面に進みます。

本当に送料ゼロでいけるのかな……?

お!いけました。本当に送料ゼロ円!

(念のため4,999円以下の元来送料がかかる商品でも試しましたが、同様に送料ゼロにできた)

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「送料自由」でスタートトゥデイの収益はどうなる?

別に「ゾゾタウンには儲けてほしくない」なんて思ってないですからね。

ツケ払いでは金利の観点からさんざん警笛を鳴らしましたが、お互いにメリットがあるなら万々歳、「どんどん設けちゃってください!」と思ってます。

で、「送料無料」でスタートトゥデイの収益はどうなるかということですが、スタートトゥデイの決算資料グラフをふたつ載せます。

ひとつめが「平均商品単価」で、ふたつめが「平均出荷単価」。大切なのはふたつめの「平均出荷単価」です。

スタートトゥデイ IRページ(外部リンク)

ゾゾタウン 平成30年3月期第1四半期 決算説明会資料(pdf)

ひとつめのグラフは「平均商品単価」です。売れた商品の一枚あたりの単価の平均です。

いちばん右を見てもらえばわかるように直近の平均商品単価は4,099円ですが、あくまで一枚あたりの値段なのでここではあまり重要な数字ではないです。

で、大事なのはふたつめのグラフ、「平均出荷単価」です。

総売上/出荷数を意味していて、「一回の発送にあたってどれくらいの売上があったか」の平均値です。送料に直結する数字ですね。

で、いちばん右をみてもらえればわかるように、直近の「平均出荷単価」は8,530円です。

これが何を意味するかというと、

「なんだ、多くの場合、もともと配送料なんて徴収してなかったんじゃん」

ということです。

増加した送料は運送業者さんに還元されるのか

配送業者さんのブラック業態がたびたびニュースになってますよね。もし余分に払った送料が運送業者さんに還元されるなら、「すこし多めに出そうかな……」なんて思ったりもしますよね。

記事のはじめに引用した前澤さんのツイートをもう一度見てみます。

『自由に価格を決めていただくことで、運ぶ人と受け取る人との間に、気持ちの交換が生まれれば素敵だなと思います。』と、いかにも運ぶ人に還元されるような言い方はされてます。

実際はどうなんでしょう。調べてみたけどわからなかった。

てか、運送業者さんに「ごくろうさまです。多めに送料出しておきました」って言ったとしてどんな気持ちの交換がうまれるんだよという懸念はある(想像してみよ)

ただ、常識的に考えて送料0円を選択したときに運送業者に運賃を払わないなんてことはあるはずがないし、スタートトゥデイ側で持ち出すわけもないでしょう。となると、送料は商品の値段にすでにある程度加味されているはずなんですよね。

また、不確定なラッキーボーナスが出たとして、それを運送業者さんに渡すとは考えにくい。

よって、送料増分はスタートトゥデイ側の利益になるのではないかなと思う(あくまで予想ですよ)

送料ゼロばっかりだったらどうするのかなとも思いましたが、前述のようにもともと送料ゼロの購入者が多いんですよね。

あまりダメージはないのかもしれない。プラスのほうが大きいのかもしれない。というか、代表の前澤さんは天才商人なので儲け度外視で動くはずがない。

なお、こんなツイートもありました。

「多めに払ったのが家に来る宅配のあんちゃんに伝わってると嬉しいんですが、そういうのありますか?」

という質問への返答なのだが、これはぜひ考えてほしい(もちろんそんな不確定なものよりも、スタートトゥデイと業者間の配送単価のベースアップがいちばんなんだけど)

まとめ 商売うますぎゾゾタウン

「送料自由」でどうなるか、思ったところをまとめますね

  • もともと送料無料の購入者がほとんど。今まで徴収対象外だった彼らの送料も徴収できればむしろ売上は上がる
  • 低価格商品でも送料無料にできるので、送料で購入をためらっていた小口買いの利用者が増加する

いや、おもしろいです。「送料自由」と謳いつつ、結果的に売上が上がるイメージしか浮かびません。

全然揶揄していないですよ。むしろ「商売うますぎ……!」と思ってます。人間心理を読むのがうまい。

だって、「送料自由」なんて言ったら、「あぁ、送料を肩代わりしてくれるんだなー、ゾゾタウンやさしい!」って思いますよね。

でもその実、購入金額で区分してた従来よりも多く送料を徴収できるんですよこれ。おそらくですけど。

しかも低い金額でも送料なしにできるので、小口買いユーザーがさらに増えると思う。

ミスで多く払わせるような、誤解を誘うような作為的UIがなければ、もしかしたらみんなハッピーになるかもしれない。(試験導入なんだから0円もリストに含めてみればいいのに)

そしてこのいかにもユーザーファーストな「送料自由」というネーミングセンス!(ツケ払いのときは悪い意味で思った)

すごいじゃないか。試験的に導入ということで、どんなデータが採れるのか、公表が楽しみです。

こういう心理学とか行動経済学とかを知りたいならカーネマンの上下巻は読むと頭ぶん殴られます。補完としてマイケル・ルイスの本も。

その辺の薄っぺらなビジネス書と違って、人間の精神活動というものについて「あなた神さまですか」ってくらい詳しく書いてある。

PS.

で、自分が買うとして送料いくらを選択するかなんだけど、削れるところは削りたいので、やっぱりゼロ円を選ぶと思う。すまん。

参考記事(ブログ内リンク)

【図解】ZOZOTOWNのツケ払いはこれ読んでからやれ(というかGMO後払いという情弱狙いのサービスなのでやめとけ)
2017年6月19日 追記・更新しました 本文の最後に、クレジットカードに関して思うことと別記事へのリンクを追加しました。 ……
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鈴木ずかん
三児をワンオペで育てる現在無職のシングルファザーです。公的補助金で細々と暮らしていましたが、子どもの教育にもっとお金をぶち込んでみたい欲目が出てきた&貯金食い潰したwwwため、退路なしのアフィリエイトサイト実践中。このブログでは育児やお金やトレンドについて雑多に書いていきます。 twitter feedly にてフォローしていただけると嬉しいです。
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